イノセンスをプライドと交換した
静かに終わりは砕けた
僕は強い 僕は立ち去る人間だから
君の遠のく足音が好きだ
マスカラが涙を黒く滲ませる
寒い
うん、寒いよ
だけど君ほどじゃない
君の遠のく足音が好きなんだ
なぜ立ち去らない?
建物は崩れ落ちない
地震で大地が割けはしない
太陽は空を飲み込まない
彫像が泣きはしない
振り向いてその目は見られない
謝罪の言葉が口をつきそうだ
強くなければ 何も信じずにいなければ
君の遠のく足音が好きなんだ
マスカラが目にしみる
寒くはないよ
歳はとったけれど
少なくとも
君と同じくらいは
君が歩き去ると
僕の墓石は砕け散り
ハリウッドの風が鳴き
クレムリンは倒れ
ラジオ4は静止状態